2011年8月11日木曜日

藍染めセミナー開催

 「工芸ギャラリー&カフェすぎた」では、月に1回セミナーを開催いたします。
その目的は、伝統工芸の作品や日本文化に関わる「基本の基シリーズ」とし、談話会スタイルで、気軽に工芸作家さんや、専門講師、文化人とひとときを過ごしていただきながら、日本の素晴らしさを再発見していきたいと思います。

■シリーズno.1『藍染めを識る』
ゲスト:藍型染め作家/吉澤 啓(よしざわ あきら)
吉澤さんの作品は、単に藍染めという事ではなく、柄のデザインから始まり型紙を起こし、そこから丹念に染めあげていきます。その繊細で緻密な技法は江戸小紋でみる事ができます。

特に、吉澤さんの作品には、「両面染め」という特別な技法がふんだんに取り入れられています。現在、この技法はほとんど見る事ができなくなっており、貴重な存在といえます。










吉澤さんは、多摩美術大学デザイン科を卒業後、グラフィックデザイナーとして大手企業の広告制作に携わっていました。が、ある日突然に故郷である長野県・飯田市に帰り、そこに『藍風』という藍染め工房を造りました。奥様がやはり同窓生の染織家だった事もあり、夫婦での作家活動を始めて35年が経っています。ひとつ残念な事は、その奥様(吉澤真知さん)が、2年前に病のため逝去された事です。いま現在は、真知さんの遺志も継いで啓さんが一人で頑張っています。

吉澤さんは、和服の染めだけに拘らず、新しい分野の素材にいつも挑戦しています。特に世界で最も薄い木綿「オーガニック・コットン」を染めたショールは、うっとりするほどの肌触りの良さと高級感、そして品格があります。素材の良さを重要視する吉澤さんらしく、そのショールは3回染めという、手間をかけたもの。その効果は存分に発揮された作品になっています。


そんな吉澤さんと、藍染めの話に興じてください。どんな質問にも心よく答えていただけると思います。

●「藍染めを識る」/吉澤 啓
●時/8月27日(土曜日) 13:00、15:30の2回
●参加人数/各回 15名程度(事前に予約を頂ければ、お席を用意いたします)
●参加費/無料



9月の予定/シリーズno.2]
作家の下重暁子さんが来宅。セミナー開催。
お話のテーマは「暮らしの中の工芸品」(未定)。
下重さんは、最近新しいエッセイ集を発表されました。
『晩年の発見』(大和書房1500円)という、彼女のいままでの人生から得た知恵や新しい暮らしを綴った内容で、人生最後のステージにどうしたらいい?等、参考になります。当日、サイン入りで本の即売も考えています。下重ファンには、期待のセミナーです。

9月末の特別展示会/土鍋]
伊賀焼の人気高い土楽窯より、土鍋を一挙に展示即売。


10月の予定/シリーズno.4]
輪島塗・山岸一男さんによる、輪島漆りのセミナー開催。

11月の特別展示会/志野と織部]&[シリーズno.5]
当ギャラリーの人気作家、新美さんの作品展。
また、ご本人が来宅して、美濃焼のセミナーも開催

12月の予定/シリーズno.6]
盆庭作家・石川さんによる、その成り立ちセミナー開催。

詳細は、順次お知らせいたします。

自分の心をじっくり見つめる時間はありますか・・・。








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